俺が一番嫌いなヤツら

 

 前回の愚痴を書いていて思い出したエピソードが1つあります。

 

俺がまだ幼稚園児ぐらいの時、母親と兄貴と一緒にカラオケに行った時のことです。

 

そん時の俺はカラオケがどういうものかさえわかっていなかった感もあるが、

とにかく三人でカラオケに行ったんだ。

 

記憶も断片的で申し訳ないが、なぜか俺はクレヨンしんちゃんのOP

「オラはにんきもの」をチョイスして歌ったんだ。

(知らない人はググってみてくれ)

 

まあ幼稚園児が歌うには妥当な選曲だと今の俺は思う。

 

イントロが流れ出す

 

ワン・チュー・スリー へっ!!!

 

軽快な音楽と共に俺が歌いだす。

 

順調な滑り出しだ。

 

「パニック パニック パニック みんなが あわててる~♪」

「オーラはすごいぞ 天才的だぞ しょうらい楽しみだ~♪」

 

たぶん俺は楽しみながらクレヨンしんちゃんの曲を熱唱していたと思う。

 

「これがカラオケというものなのか!?」

 

そう幼心に抱きながらカラオケの楽しみ方を俺は認識しつつあった。

 

しかし、突如として俺の楽園は終焉を迎える。

 

曲も終盤に差し掛かったころ、兄貴がこう言ったんだ。

 

「なんでカラオケでこんな曲歌うんだよ」

 

虚を突かれた俺は歌う気力が一瞬にして兄貴に奪い取られていたことに気づきながらも懸命に歌おうと試みる。

 

「カーモン…ビー カ…ィビー…」

 

涙をこらえながら歌おうとするが、嗚咽や大粒の涙を隠すことは幼稚園児の俺には到底できることではなかった。

 

カラオケで「オラはにんきもの」を歌うことはダメだったのか。。。

 

いったい何を歌えばよかったのだろうと、自分に虚しく問いかけながら溜まっていた感情を爆発させるように俺は泣いた。

 

「なんでそんなこと言うのよ!!!」

 

母親は咄嗟にそんな俺を抱き寄せてそう言い放った。

 

母親の胸の中で泣き疲れた俺は気づけば自分が寝ていたことに気づく。

 

体を起き上がらせると俺に壊滅的打撃を与えた男が何かを歌っていることに気づく。

 

いったい何を歌っているんだろう?

 

純粋な疑問を持ち、母親に「この曲はなんて曲なの?」と聞くと彼女はこう答えた。

 

恋しさと せつなさと 心強さとと。

 

 

 

 

本題に入ります

 

 

おそらく幼稚園児だった俺はクレヨンしんちゃんが好きでその曲を歌っていたんだと思います。

 

当時、小学2年か3年生の兄貴からしたら俺の選曲が幼すぎたこともわかるし、ただ思ったことを口にしただけかもしれません。

 

しかし、俺はこの頃の兄貴のようなヤツら(人種)が一番嫌いです。

 

ヤツらは自分の発言が相手にどのような影響を与えるのか1ミリも考えずに、好き勝手に自分の思うがままに言いたいことを言ってしまえるヤツらなんです。

 

端的に言いますと、自己チューです。

 

ヤツらは他人の心情を思い測ることが絶望的にできない。

 

しかも質のワルいことにヤツらは自分が自己チューだという自覚さえもない。

 

自分のエゴを自覚して、それを押し通すならまだこちらにも対策の余地がありますが、ヤツらにはそれがない。

 

ヤツらの核を担っているのはその恐ろしいまでの鈍感さです。

 

無自覚のまま相手を平気で傷つけても尚、平然としているその鈍感さ。

 

正直、ヘドがでます。

 

小学2,3年生のころの兄貴がそのまま成長し、大人になったヤツらが世の中には一定数必ず存在しています。

 

関わらなければいいだけじゃないかと言う人もいると思いますが、

ヤツらを放置しているとその鈍感さは肥大化を続けて、

誰彼かまわず無差別攻撃を行うようになってしまうのです。

 

ですが、俺がヤツらをこうして責め立てるとヤツらも傷つき、こちらを攻撃してくることでしょう。

 

だが、それでいい…!!!

 

ヤツらにも優るとも劣らない俺の暴力的な態度に気づき、自らの意志で俺に反撃をしようと刃を取り出す。

 

そうして初めてヤツらとの対話を試みることができるからです。

 

別にヤツらとわかりあおうと思っているわけでもないけど、

無言で排斥するっていうのもずるくてイヤなんだよね。

 

だから互いに共存できる距離を模索していくしかないんだと思う。

 

喫煙者と嫌煙者の関係のように。

 

それにはやはり話さなければならない。

 

お互いがどんなに嫌いだったとしても。。。