人に認めてもらいたい奴はもれなくクズである

 

そう、俺みたいな奴のことだ。

 

自分がクズであるということはもう自分でも痛いほどわかっているけど、それをほんとうに認めることができない。

 

それを認めることは自分自身に壊滅的なダメージを与えることになり、二度と立ち上がることができないと思えるほどの恐怖があるからだ。

 

要するに自分が傷つきたくないんだ。

 

だから適当なところで自分をクズだと認めて予防線を張り巡らせる。

 

ほんとうの意味で認めればどんなに楽になれることか自分自身でもわかってはいるが、そんな苦痛を受け止められるほどの勇気や強さはこいつにはない。

 

こうしてクズは傷つかないための思考を巡らし、ある打開策を練り上げる。

 

他者に自分をクズではないと認めてもらうことだ。

 

自分がクズではないと他者に認めてもらえれば自分はクズではないと紛らわせることができる。

 

しかしこの作戦が成功することは永遠にない。

  

こいつの根幹にあるものは自己肯定感の弱さだ。

 

 いくら他人がクズではないと言ってくれても肝心の自分自身が自分をクズではないと認めることもまたこいつにはできないからだ。

 

その欠陥には目を向けず、おいしいとこだけをすくいあげて他人に承認を求め続けるようになるが、そこにはなにもない。

  

クズでありたくないのならただちにそんなことはやめるべきなんだ。

 

ただ、やめたからといって今日からクズでなくなるという訳でもないが。

 

 根拠の無い自信というものがある。

 

ガキの時の俺は自分が何でもできると思っていた。

 

現実が何にも見えていないバカなガキだ。

 

でも今の俺はそんなガキ以下だ。

 

わかった気になって、端っから無理だと思い込むようになっているんだ。 

 

別にクズでもいいんだ、自分に自信がないやつよりきっとマシだ。

 

だからいい加減認めたい、俺はほんとうにクズなんだと。